「シェアハウスには不動産仲介会社がいらない」その理由を解説します(事例あり)
シェアハウスは「不動産仲介会社」が必要ない

 

一般のアパートやマンションは、空室がでたら不動産仲介会社に相談しますよね。
たとえば、大手だとエイブルやアパマンショップなどですね。

オーナーが物件の管理会社に相談するケースも多いです。

しかし、シェアハウスは「不動産仲介会社」に依頼しても空室はうまりません。

それは、シェアハウスの管理が普通のアパートやマンションとは異なるからです。

 

このコンテンツでは、シェアハウスには不動産仲介会社が必要ない、という「仕組み」について解説します。

東京でシェアハウスの管理・運営の経験が10年以上ある筆者が、事例をまじえて詳しくお伝えします。

 

シェアハウスは不動産仲介会社が必要ない
  • シェアハウスは管理会社が「貸主」となるケースが多い
  • 貸主と借主の契約では仲介会社(媒介)は必要ない(重要事項説明等も不要)
  • 入居者募集はポータルサイトや自社サイトでおこなうのが一般的
  • 自社サイトを中心に募集できると最も効率がよい

 

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入居者はオーナー・管理会社と「直接契約」する

案内そしている女性:写真画像

シェアハウスは仲介しないで直接契約するケースがほとんど

 

一般的にシェアハウスの入居希望者は、オーナーまたは管理会社と直接に賃貸借契約をむすびます。

 

入居希望者からの問合せ

物件の案内

契約

(※すべてオーナーまたは管理会社がおこなう)

 

入居希望者は、ネットなどを通じてシェアハウスの管理会社にアクセスします。

シェアハウスの管理会社は物件の「貸主」であることが多く、入居希望者は管理会社と直接的に契約して入居するのです。

管理会社は物件のオーナーから建物を一括で賃貸していることも多く、その物件を「貸主」として入居者に賃貸しています。(転貸を前提としたいわゆるサブリース契約です。)

物件の貸主と借主が直接に契約をする際には、不動産仲介会社(媒介)は必要ありません。(当然ながら「仲介手数料」も必要ありません)

シェアハウスの管理会社も入居希望者も不動産仲介会社に依頼することがないのです。

そのため、不動産仲介会社がシェアハウスの空室を積極的に扱うことはほとんどない、というのが現状です。

 

オーナーや管理会社が「貸主」となる場合には、宅建業(宅地建物取引業)の免許や資格は必要ありません。

また、契約時に宅地建物取引士(宅建士)が「重要事項説明」をする必要もありません。

 

注意

シェアハウスの管理会社が「オーナーの代理」で入居者と賃貸借契約をする場合は不動産仲介業(媒介)に該当するため、免許を持った宅建業者が宅地建物取引士による重要事項説明等をする必要があります。

 

サブリースの一般的な契約関係のイメージ:写真画像

サブリースの一般的な契約関係のイメージ(国土交通省)

 

 

一般のアパート・マンションとの違い(仲介・契約)

シェアハウスの建物:写真画像

仲介会社はシェアハウスをほとんど扱いません

 

アパートなどの一般の賃貸物件のオーナーは、空室がでたら不動産仲介会社や管理会社に相談します。

不動産仲介会社は、貸主と借主を「仲介」して手数料をもらうのが仕事です。

その仲介手数料は「成約」してはじめてもらえます。最大で家賃のか月分と決まっています。(宅地建物取引業法)

 

しかし、シェアハウスは不動産仲介会社に依頼しても空室はうまりません。

前述したほかにも理由はいくつかありますが、一言で言うと「仲介手数料が安く、めんどうな案件はやりたくない」というのが不動産仲介会社の本音です。

 

仲介業者がシェアハウスを扱わない理由
  • 家賃が安い(仲介手数料が安い)
  • シェアハウスのことがよくわからない
  • 物件の案内見学時の詳細な説明ができない
  • 定期建物賃貸借契約ができない(アパート・マンションでは一般的ではない)
  • オーナーから物件管理の仕事を得ることにつながらない

 

(参考)
定期借家契約とは (国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000049.html

 

「仲介なし」は入居希望者にとってのメリットも大きい(シェアハウス)

女性:3人:ピース:40代?:写真画像

仲介手数料がないことは入居者にも喜ばれます

 

シェアハウスの契約時に仲介手数料がかからないことは、入居希望者にとってもメリットです。

入居時にかかる「初期費用」を節約することができるからです。

たとえば、6万円の家賃の部屋であれば通常かかる仲介手数料分の6万円を節約することができるわけです。

シェアハウスに住みたい20~30代の若者にとって、これは嬉しいことですよね。

一般的なアパートやマンションに比べて初期費用を低くおさえ、気軽に入居・退去できるのもシェアハウスの魅力であり、若者に人気のある秘密なのです。

 

シェアハウスの需要と将来性に関しては、下記のコンテンツにて詳しく解説しています。

 

シェアハウスはどのように入居者募集するのか

ソファでノートパソコンを見る女性の写真画像

シェアハウスはインターネットで入居者募集します

 

仲介会社に頼らないとすると、シェアハウスはどのように入居者募集をすればよいのでしょうか。

基本的には、インターネットを使って募集します。

入居者募集から賃貸借契約まで、オーナーまたは管理会社がおこないます。(貸主が行う)

 

シェアハウスの入居者募集については、下記のコンテンツで詳しく解説しています。

 

まとめ

シェアハウスの入居者募集はオーナー・管理会社がおこなうことが多いため、不動産仲介会社に頼むことがほとんどありません。

入居者は仲介手数料がないので初期費用ををおさえることができ、シェアハウスが人気の理由にもなっています。

 

シェアハウスは不動産仲介会社が必要ない(まとめ)
  • シェアハウスは管理会社が「貸主」となるケースが多い
  • 貸主と借主の契約では仲介会社(媒介)は必要ない(重要事項説明等も不要)
  • 入居者募集はポータルサイトや自社サイトでおこなうのが一般的
  • 契約もオーナー・管理会社がおこなう
  • 仲介手数料がないので入居者のメリットも大きい

 

Ⓒシェアハウス経営の教科書

 

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