シェアハウスの中には、男女が一緒に暮らす(ミックス)シェアハウスもたくさんあります。
イベントなども含めて様々な交流が生まれやすい環境にあり、シェアハウスの楽しさが実現されています。
一方でオーナーや管理会社にとっては、男女のトラブルなどがあるのかどうかも気になりますよね。(筆者もよく聞かれます。)
このコンテンツでは、男女ミックスのシェアハウスの実情とトラブルなく運営できる方法を解説しています。
しっかりとした運営方針とルールを設ければ、トラブルにつながることはほとんどありません。
男女ミックスのシェアハウス管理・運営の経験が10年以上ある筆者が、ポイントをわかりやすくお伝えします。
目次(もくじ)
シェアハウスには「男女ミックス」と「女性専用」がある
シェアハウスには、入居者の男性と女性がひとつの建物内に住む「男女ミックス」のハウスと、「女性専用」のハウスがあります。
(男性専用のシェアハウスもありますが、数は多くはありません。)
女性専用でないシェアハウスは、ほとんどが男女ミックスのシェアハウスとなっています。
正確な統計の数字はありませんが、男女ミックスと女性専用のシェアハウス数はそれほどかわらないと見てもいいでしょう。
「男女ミックスのシェアハウス」がスムーズに運営できる理由
シェアハウスにあまり詳しくない人からは、「男性と女性が同じハウスで生活していてトラブルが起きないのか」とよく聞かれます。
主に20代~30代の男女が共同生活するシェアハウスに関しては最も気になるところでしょう。
実際には、大きなトラブルはほとんどありません。
もちろん、シェアハウスは共同生活ですのでささいなトラブルは起こります。
しかし、警察が介入したり裁判沙汰になったりするようなトラブルが発生することはほとんどありません。
- オーナーや管理会社が入居時の審査をおこなう
- 共同生活に不向きな人は入居させない
- 入居時に身分証明書・実家・勤務先(学校)の確認をおこなう
- 契約書・ハウスルールの説明を丁寧におこなう
- 入居後もスムーズに共同生活が送れるようにフォローする
- 規則が守れない人には退去してもらう
シェアハウスの入居希望者に対しては、オーナーや管理会社が審査をおこないます。
問い合わせメール、電話の応対、見学時の態度などシェアハウスでの共同生活に問題がないかどうかを見極めます。
また、契約時には身分証明書だけでなく、実家や勤務先(バイト先)などの確認をおこないます。何かあったときはすぐに連絡ができるようにしています。
契約時には契約書の内容やハウスルールを細かく説明し、共同生活が難しいと判断したら退去になることも伝えます。
入居後もオーナーや管理会社はハウスを巡回し、スムーズに共同生活が送れているか、困ったことがないかなどをチェックしています。
このようなきめ細かい管理業務により、シェアハウスでの快適な共同生活が実現しています。
そのために男女が暮らすシェアハウスでも大きなトラブルが発生しないのです。
なぜ細かな管理を実施しているかというと、シェアハウス運営の特徴に関係があるといえます。
通常、シェアハウスの入居時には保証人や保証会社は必要ありません。
そのため、トラブルの可能性をできる限り排除し、共同生活や賃料の支払いに問題のある人には「退去」を促すようにしているのです。
逆に言うと、入居時の審査や入居後のルール・管理がしっかりしていないとトラブルは起こりやすくなります。
これは男女ミックスのシェアハウスに限ったことではなく、どんなシェアハウスにも共通する重要なポイントです。
シェアハウスの入居審査に関しては、下記のコンテンツで詳しく解説しています。
メリット・デメリット(男女ミックスのシェアハウス)
男女ミックスのシェアハウスには、メリット・デメリットがあります。
シェアハウスを管理・運営する視点から詳しく見ていきましょう。
ハウス内の交流が広がる
様々な年齢・出身・性別の入居者がいることで、自然と幅広い交流が生まれます。
入居者どうしが仲良くなって、まるで大家族のように暮らしているシェアハウスもあります。
仕事や経歴も異なる人が集まりますので、一人暮らしでは体験できない楽しい生活をすることができます。
また、シェアハウスでは時々イベントやパーティー(飲み会)が開催されます。
やはり男性も女性も参加した方が盛り上がります。
筆者のシェアハウスのイベント経験でいうと、バーベキューやパーティーなど男性も女性もいたほうが盛り上がりますね。
力仕事もあるので男性がいたほうがスムーズですし、女性の気配りもありがたかったです。
シェアハウスには、あまり話したことがない人や、外国人の入居者と仲良くなるきっかけがたくさんあるのです。
いろいろな人との交流がシェアハウスの魅力のひとつと言えます。
ハウス内の規律が守られやすい
男女が同じハウス内に住みお互いのことを気にすることで、やや緊張感が生まれます。
シェアハウスの入居者は20代~30代の男女が多いので、多少なりとも異性の目は意識して行動します。
異性の目があることで、お互いにマナーを意識して生活することができるのです。
オーナーや管理会社にはこれがメリットでもあります。
入居者がお互いに意識をして生活することで、身だしなみを整えたり振る舞いに気をつけたりします。
このことにより共同生活のモラルが守られ、快適なシェアハウスを運営することにつながります。
連絡先交換でトラブルの可能性
ハウス内で仲良くなったり、サークル活動に参加したりと色々なケースで入居者同士の連絡先の交換が生まれます。
たとえば、入居者の中には気軽にSNSなどの連絡先の交換をしたいと思っている人がいることがあります。
あまりしつこく迫ると人間関係のトラブルになることもあります。
とくに女性の連絡先をしつこく聞き出す男性入居者がいるとトラブルになりやすくなります。
シェアハウスは共同生活なので、オーナーや管理会社はこういうケースもあることを覚えておくといいでしょう。
ときには入居者同士で恋愛に発展することもあります。しかし、ルールを守り他の入居者に迷惑をかけなければ問題はありません。
男女ミックスのシェアハウスは様々な人が集まります。
年齢や仕事も多様なので交流も盛んになり、一人暮らしにはない刺激と楽しさがあります。
外国人の入居者がいるシェアハウスもありますので、お互いに語学を教え合うなどの国際交流も可能になります。
筆者が体験した事例を紹介(男女ミックスのシェアハウス)
筆者がシェアハウスの管理をしているときに起きた、男女ミックスのシェアハウスの事例を紹介します。
入居者の女性とすぐにLINE(ライン)の連絡先交換をしたがる男性入居者がいました。
これは入居者の女性から苦情がきて発覚しました。
他の入居者にもヒアリングしたところ、お酒を飲んでからむなど複数の女性が悩んでいました。
そのため、この男性には管理会社から注意をしました。
このような事例は、女性の入居者からクレームがあってはじめて気づくことができます。
入居者から苦情がこないとオーナーや管理会社もなかなか把握することは難しいのです。
スマートフォンやSNS(ソーシャルネットワークサービス)によって、入居者同士で簡単に連絡先の交換ができるようになっています。
もちろん仲良くなって、SNSなどの連絡先を交換することは問題ありません。
しかし、男性が強引に連絡先の交換をせまるなど苦情が多い時は、本人に注意することが必要です。
クレーム(苦情)を放置していると危険です。
問題のある男性入居者がいると、女性入居者が退去してしまいます。
新しく入居する女性も被害にあい、悪循環となります。
男女ミックスのシェアハウスでは、お互いが快適に生活できるようにオーナーや管理会社は日頃から注意していることが重要です。
しっかりとしたハウスルールがあり定期的にハウスを巡回するなど、オーナーや管理会社が基本的な運営をおこなえば男女ミックスのシェアハウスであっても大きなトラブルは起こりにくくなります。
まとめ
実際には、多くの男女ミックスのシェアハウスが運営されています。
入居時の審査、契約書、ハウスルールを整えて運営をおこなえば、トラブルを防ぐことができます。
- 大きなトラブルはほとんど発生しない
- 入居審査・ハウスルールの整備が重要になる
- 入居者からの苦情(クレーム)を把握して早急に対応することがポイント
- 入居者同士の交流が広がり楽しい生活を提供できるメリットがある
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