「契約の更新」・「売買」の重要事項説明(マスターリース契約)について解説します(オーナー向け)
マスターリース契約の重要事項説明は更新時・売買時に必要かどうかを解説

 

特定賃貸借契約(マスターリース契約)に期間が満了して「更新」をする際には、オーナーは重要事項説明を受ける必要があるのでしょうか。

じつは「更新時」には、重要事項説明が必要なケースと不要なケースがあります。

 

また、賃貸住宅のオーナーチェンジがあった場合の「重要事項説明」はどうなるのでしょうか。

 

このコンテンツでは、マスターリース契約の「更新」と物件の「売買」のケースについて、重要事項説明が必要かどうかを解説しています。

 

更新時に契約内容が変更になる場合

重説の内容に変更があれば重要事項説明が必要

 

特定賃貸借契約(マスターリース契約)を当初契約と異なる内容で更新する場合、特定転貸事業者(サブリース業者)はオーナーに対して、改めて「重説」が必要になります。

サブリース業者は「特定賃貸借契約 重要事項説明書」の交付と、「特定賃貸借契約 重要事項説明」をおこないます。

 

「当初契約と異なる内容」とは、契約内容のうち、少なくとも、特定賃貸借契約 重要事項説明の内容が当初契約と異なる場合といえます。

つまりオーナーは、更新時に、マスターリース契約の重要事項説明の内容に異なる点があれば、改めて重要事項説明と書面の交付を受けることになります。

 

 

新法の施行前に締結された特定賃貸借契約は?

サブリース新法の施行前に締結されたマスターリース契約であっても、更新する場合にそれが当初契約と異なる内容による契約に該当する場合は、「特定賃貸借契約 重要事項説明書」の交付と「特定賃貸借契約 重要事項説明」が必要になります。

 

契約内容の変更がなく更新する場合

特定賃貸借契約(マスターリース契約)の同一性を保ったままで、「形式的な変更」であれば重要事項説明は必要ありません。

たとえば、「契約期間のみを延長する」ことや、「組織運営に変更のない商号又は名称等の変更」などです。

 

オーナーチェンジ時には「重要事項説明」が必要

握手しているビジネスマンの写真画像

売買時には重要事項説明が必要に

 

特定賃貸借契約(マスターリース契約)が締結されている家屋等が、契約期間中に売買される場合。

賃貸人たる地位が新たな賃貸人に移転し、従前と同一内容によって特定賃貸借契約が承継される場合であっても、「重要事項説明」は必要になります。

特定転貸事業者(サブリース業者)は、賃貸人たる地位が移転することを認識した後、遅滞なく、新たな賃貸人に「特定賃貸借契約 重要事項説明書の交付」と「特定賃貸借契約 重要事項説明」を行います。

 

不動産オーナーや投資家が「サブリース付きの賃貸住宅」を購入する場合は、購入後は早めにサブリース業者から「マスターリース契約の重要事項説明」と「重要事項説明書の交付」を受けることが重要です。

 

「重要事項説明」の詳細は、下記のコンテンツでまとめています。